大規模修繕工事を計画する時に必ず実施して欲しい試験が「塗膜付着力強度測定試験」と「コンクリート
中性化深度測定試験」の二つです。その他にも各種試験はございますが、まず、この二つを必ず実施する
ことをお勧め致します。
絶対に確認しておかないといけない建物に関する試験データってありますか?
塗膜付着力強度測定試験
この試験は、建物の外壁に塗っている塗装材がどの程度の強度でコンクリートに接着しているかを測る試験です。
新しい塗装材を塗り重ねる場合、やはり重さが関係してきます。
複層塗材では、0.7N/㎟(7.1kgf/㎠)の塗膜付着力強度が必要とされます。
既存の塗膜とコンクリートの間に十分な接着力が無い場合、新しい塗装材を塗り重ねても接着強度が無いために剥離してしまいます。
そうなると、もともと塗装している箇所の塗装材を剥がさなければなりません。
塗膜を剥離する単価は、塗装する単価の2倍強掛かりますからコストが跳ね上がることになります。
工事費そのものの計画にも影響が出てきますし、品質や施工にも影響してきますから、十分な塗膜付着力強度があるかを事前に調べることはとても大切です。
コンクリート中性化深度測定試験
この試験は、コンクリート内部にある鉄筋等の腐食が進行しないかどうかを見極める試験となります。
コンクリートは、もともとPH13程度の強アルカリ性を有しています。
この強アルカリ性によって、コンクリート内部の鉄筋等は腐食をせずに健全な状態を保っています。
中性化とは、酸性雨や煤煙といった要因から塗装材等を酸性の成分が通過し、コンクリート内部の
アルカリ性と反応して中和してしまうことです。
アルカリ性が抜けた状態では、コンクリート内部の鉄筋の腐食が進行することとなります。
この進行度合い(表層からの㎜数)を調べるために直径10㎜程度のコアを抜き、フェーノールフタレイン液を噴霧して赤く反応した部分を測定して調べます。
コンクリート内部の鉄筋は、新築時に被り厚30㎜以上となっていますので、中性化が表層から30㎜に
到達していなければ、鉄筋の腐食の進行はしないと判断できます。
但し、30㎜は、被り厚さの標準ですから30㎜も無い箇所も存在すると考えられますので、10~15㎜
程度を一つの目安として考えることが妥当と考えられます。
数値は、少なければ少ないほど良いとされます。
コンクリートは、もともとPH13程度の強アルカリ性を有しています。
この強アルカリ性によって、コンクリート内部の鉄筋等は腐食をせずに健全な状態を保っています。
中性化とは、酸性雨や煤煙といった要因から塗装材等を酸性の成分が通過し、コンクリート内部の
アルカリ性と反応して中和してしまうことです。
アルカリ性が抜けた状態では、コンクリート内部の鉄筋の腐食が進行することとなります。
この進行度合い(表層からの㎜数)を調べるために直径10㎜程度のコアを抜き、フェーノールフタレイン液を噴霧して赤く反応した部分を測定して調べます。
コンクリート内部の鉄筋は、新築時に被り厚30㎜以上となっていますので、中性化が表層から30㎜に
到達していなければ、鉄筋の腐食の進行はしないと判断できます。
但し、30㎜は、被り厚さの標準ですから30㎜も無い箇所も存在すると考えられますので、10~15㎜
程度を一つの目安として考えることが妥当と考えられます。
数値は、少なければ少ないほど良いとされます。